人を殺してしまった青年と、その恋人の曲。ミットシュルディガーは「共犯者」という意味です。
愛らしい初音ミクの調声と、可愛くもどこか気だるげなメロディがマッチしています。
死体を海に投げ捨てたことを示唆した直後の歌詞が「これで明日から笑えるね」なのが闇を感じます。したことの後悔ではなく、捕まることへの恐怖でもなく「これで大丈夫」と安心する、うっすらとした狂気。でも本当におかしくなったわけではなく、最愛の恋人を安心させるために無理に言っているようにも感じます。
人を殺してしまっても相手を大好きなままで、そのために「ミットシュルディガー」になってしまう。曲の可愛らしさ・恋人を思う気持ちという「陽」の要素と、殺人・死体遺棄という「陰」の要素が交わって不思議で魅力的な雰囲気を醸し出しています。